中古戸建と耐震基準

中古戸建と耐震基準

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気象庁のまとめによりますと、2017年度に国内で発生した震度1以上の地震は2025回。そしてこのうち震度5以上の地震は計8回ありました。まさに地震大国日本です。今では家を購入する際、地震の事を考えずに買う方はまずいないと思います。

でも、具体的なことはよくわからないという方がほとんどではないでしょうか?

 

新・旧耐震基準について

現在の耐震基準は、一般的に新耐震基準と呼ばれる建築基準法で定められたものとなります。

1978年の宮城県沖地震による甚大な家屋倒壊被害の反省から、その3年後となる1981年6月1日より施行されました。

新耐震について簡単に説明すると、震度6強~7程度の大地震に際し、建物に被害が生じたとしても、倒壊して人命に危害を及ぼすことのない性能を有することを目標にした基準となります。

それに対し旧耐震の建物はというと、震度5強程度の地震でほとんど損傷しないことを想定して建てられており、震度6~7(当時は数百年に一度と考えられていた)に対しては予測していないという基準になります。

このように新耐震と旧耐震では大きな差が存在するため、旧耐震基準により建築された物件は、価格的に安くなっている傾向があります。

 

耐震基準の判断の仕方

新旧の耐震基準については、竣工日(建物が完成した日)ではなく着工日(建築を開始した日)が基準となっています。ところが物件のチラシやネット広告には着工日は表示されておりません。そのため、広告だけみて新旧耐震を見分けるのは厳しいのが現実です。

しかも驚いたことに、着工日は公的証明をみてもわかりません。建築期日を調べる公的記録には「建築確認済証」「検査済証」「建築計画概要書」「台帳記載事項証明」などがありますが、これらの記録に着工日は記載されてないんですね。

ただし、このなかには建築確認が出た日が記載されています。建築確認が出ないことには建築物は建てられません。つまり、1981年年6月1日以降に建築確認が出ている物件についてはは、ほぼ間違いなく新耐震ということになります。

また、新耐震基準となる前に建てられた物件であっても、耐震基準適合証明が出ているものについては、新耐震基準と同等であるとされています。

 

新 新耐震基準とは

新耐震基準が施行されてから14年後の1995年に、今度は阪神淡路大震災が発生しました。それを受けて今度は2000年6月1日より新 新耐震基準が施行されました。これによって木造建築物の耐震性が向上しています。

一部の例外を除き、建築前の地盤調査が義務化され、地耐力に合わせた基礎構造が規定されました。筋交いを土台や梁、柱に固定する金物や壁の配置バランス等も規定されています。

熊本地震の際に倒壊した家屋のほとんどが旧耐震基準の建物で、新耐震基準はグッと減り、新 新耐震基準では僅かとなっています。

※旧耐震基準の建物の28.2%が倒壊、新耐震基準の建物は8.7%が倒壊、新 新耐震基準では僅か2.2%となった

 

まとめ

発生した地震による被害や税制上の優遇などの点を見ても、耐震基準が新しい建物の方がメリットは大きいです。

新築住宅などを取得する場合には耐震基準を気にする必要はありませんが、中古物件の購入を考えている方は、新耐震基準を満たしているかどうか十分注意して探すようにしましょう。