家を買う人・借りる人(1)

家を買う人・借りる人(1)

こんにちは、建売住宅なら仲介手数料無料のクラシェル不動産です!

本日は住宅の最大のテーマともいえる「購入と賃貸どちらがお得か」について不動産屋としての見解を綴っていこうと思います。

買うべき人と借りるべき人

住宅を購入した場合、例え住宅ローンの支払い中であっても、自宅は自分の財産です。もちろん支払いが滞れば家を差し押さえられてしまいますが、賃貸とは違って自分の所有物ですから、お部屋を好きなようにいじったり自由に使うことができますし、マイホームという達成感や満足感はかなりのものです。

一方で簡単に引っ越すことができないというデメリットもあります。

逆に賃貸の場合は、ライフスタイルに合わせていつでも住み替えが可能です。中にはゴキブリが出たから引っ越すなんて方もいらっしゃいます。いつも快適な生活ができます。

一方で何十年と家賃を払い続けても、自分の財産となることはありません。

一般的な住宅ローンの最大借入年数は35年ですが、もし家賃を35年間払い続けた場合、仮に賃料(家賃、共益費、駐車場代の合計)が6万円だったとすると、支払総額は2520万円になります。

もうちょっと賃料相場が高いところにお住いの場合、例えば賃料8万円であれば35年間で支払総額は3360万円にも上ります。

この金額を、購入と賃貸のそれぞれのメリットとデメリットを踏まえたうえで「惜しくない」と思えるのであれば、賃貸派(借りるべき人)、「もったいない」と思う人はマイホーム派(買うべき人)だと言えます。

私はもったいないと考えたので、マイホームを購入しました。

 

住宅購入のために貯金?

35年後のあなたは何歳になっていますか?

フラット35などは最終返済時の年齢が80歳未満となっておりますが、実際に80歳でお仕事をされている方はあまりいらっしゃらないと思いますので、頑張っても75歳前には返済を終えておきたいところです。そうなると40歳前には住宅ローンを組む必要があります。

正直な話、家賃を支払いながら住宅購入の頭金を貯めるのは容易ではありません。実家で親御さんと同居をされている方などは、家賃(実家に入れるお金)が無料~格安といったこともあり、ちゃんと貯金できているといったご家庭が多いものの、賃貸にお住いのご家庭の大半は貯金に余裕がないため、フルローンをご希望されるケースが多いです。

私の経験上、賃貸にお住まいの方が住宅購入する際、頭金をそれなりに入れるといったケースのほとんどが、親御さんが資金援助してくれるといったものです。

裏を返せば、ご両親からの資金援助が得られない方のほとんどが、フルローンで購入されているということになります。それだけ家賃を支払いながら貯金をするというのは大変ということなんですね。

フルローンを忌諱する方もいらっしゃいますが、問題なのはフルローンかどうかではなく、無理のない返済プランが立てられるかどうかです。

例えば年収400万円の方なら返済比率の上限は年収の35%(140万円)なので、毎月11万円ぐらいの住宅ローンを組むことが可能なわけです。仮にこの方が諸費用込み4500万円の物件を頭金400万円ほど用意して購入したとしますと、4100万円の住宅ローンを組むことになります。

10年固定金利0.7%で35年のローンを組んだとしたら、毎月の返済額は約11万円になるわけですが、年収400万円の既婚・子供2人のご家庭ですと、手取り年収は330万円程度(一ヶ月27.5万円)となりますので、手取り収入の40%が住宅ローンで消えてしまうことになる訳です。

残り16万5千円から生活費や自動車ローン、遊興費、子供の教育費・・・などを捻出するのは大変ですよね。

ましてや借入時の年齢が40歳を超えていたとしたら、60歳で定年を迎えた後、再雇用されても収入は大幅に減る訳ですが、住宅ローンの返済額は基本的に変わってませんので、生活が相当苦しくなります。金利にしても、10年の固定期間を過ぎた後、変動金利になってから金利が上昇したら大変です。

このように、住宅購入の問題は頭金の有無ではなく、杜撰な返済プランで住宅を購入することが問題なんですね。ですからしっかりとした返済プランを立てられるのなら、フルローンでの住宅購入はおかしなことではありません。

むしろ環境によっては賢い選択であるとも言えるわけです。

 

 

続きます。